SPECIAL

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7月22日(土)”22/7の日” 初ライブイベントレポート
2016年12月24日から始まった 11名の少女達の物語。
あれから光のような速さで時間は流れ、そして 7月22日。
22/7初のライブイベントが遂に開催された。
11名の少女達の夢や不安、ときめきや焦燥を思い切り詰め込んだ
約1時間のイベント。

その日も東京の午後は連日の猛暑。ゆったりとした時間だけが陽炎のように静かに
揺れる。

午後1時。まだオーデイエンスのいないステージでの最終リハーサル。スタッフの指示を
一語たりとも聞き漏らさない!と、集中する8名。
躍動する天城サリー。
空気を作る花川芽衣。
凛と見据える海乃るり。
情熱を抱きしめる宮瀬玲奈。


直前まで繰り返される振り付けの確認。立ち位置の修正。指先や視線までもが
意味を持つ。

午後3時。アスファルトをも溶かす夏の日差しが、徐々に興奮度を高める。
楽屋で静かにスタンバイする少女達。
眼を閉じる西條和。
笑い掛ける白沢かなえ。
弾ける倉岡水巴。
ゆっくりと深呼吸する帆風千春。

そして、時を刻む秒針と胸の鼓動。

その頃。会場前には真夏の暑さなどものともしない選ばれしオーディエンスが列を作る。
彼等は今日間違いなく歴史の証人と、なる。

そして、午後5時。
待ちに待った 22/7 初のライブイベントが幕を開けた。
8人のクリエイターが生み出した8人のキャラクターが語りかけ、笑い合う。
そのモーションキャプチャーによる 22/7 のオリジナル曲「僕は存在していなかった」。
2次元と3次元の織り成す魔法空間は、初のライブイベントのオープニングに相応しく、
観客のボルテージを上げる。

キャラクターのMCパートから、モーションキャプチャーを投影していた幕が降りた瞬間、ステージ上に板付いた8人の少女達が踊り始める。
熾烈なオーデイションを勝ち抜いて声優となった少女達が今度はアイドルとして
光り輝く。魔法空間を切り裂く曲は、今ファンの間で最も話題とされているもう一つの
オリジナル曲「地下鉄抵抗主義」。
予想を超えた激しいダンスが歌詞のメッセージにシンクロして、22/7 の新しいアイドルとしての魅力を存分に感じさせる。

そして改めて、天城がリードするトークパート。
自己紹介が終わってようやく緊張が解かれる。オーデイエンスとのやり取りでアドリブも
飛び交う。
オリジナル曲に関するトークは・・・
西條が「『僕は存在していなかった』の歌詞にハマってます。」と語る。
『〜僕には僕の色がある  僕は自分を信じ始めた〜♪』
この歌の主題は確かに西條の変化に呼応している。
白沢は「地下鉄抵抗主義」を口ずさみながら聴きどころを伝える。
海乃はタイトスケジュールだったレコーデイングのエピソードを語る。

トークは、初めて挑戦したダンスの事に・・・
倉岡は、関西弁で「ダンスは難しいからこその達成感!」と弾ける。
「ダンスは大好きですよ。ちゃんと前を見て踊りなさい!と叱られましたけど」と西條が笑う。

宮瀬は、皆さんと繋がれるから大好き!というSHOWROOMの配信を連続4時間やった!と胸を張った。22/7 のムードメーカーは人一倍の頑張り屋。ここぞとばかりの集中力は、最近の彼女を確実にステージアップさせている。

まだまだ喋り足りないエピソードトーク。
そんな少女達を察して、帆風がしっかりまとめてトークパートを締める。こうして、自然と8人の中での立ち位置や役割分担が出来ていくのだ。

海乃の曲紹介で注目のリアルライブがスタートした。
「それでは最後に聴いて下さい。『僕は存在していなかった』。」

モーションキャプチャーに続いてのリアルライブ。同じ歌なのに全く違うバイブレーション。この歌が訴える彼女達の焦燥感や連帯意識は、懸命に踊る新しいアイドルコンセプトと一つになって僕達に届く。

モーションキャプチャーとリアルライブ。その両方が 22/7 そのものなのだ。
謎が謎を呼ぶ時代のキーワード、22/7。その答えがある未来は、僕達が思っているより
近いところにありそうだ。

・・・と、エンデイングパートだと思いきや、夏の陽射しより遥かに強烈な
インパクトが最後に待っていた。
まさに8人がステージから降りようとした瞬間、会場に鳴り響く黒電話のベル。
一瞬凍りつく少女達。騒めくオーデイエンス。SHOWROOMの配信でファンの間で名を馳せた恐怖の黒電話。
サプライズタイムは、突然始まった。

黒電話の声の主が告げたのは・・・

2017年9月20日 デビューシングル「僕は存在していなかった」リリース決定!
そして、22/7待望のアニメ化も決定!というビッグニュース。
どんな夏よりも熱い歓声と興奮。午後の陽射しの中で誰もが感じた「予感」が、今
リアルニュースとなった。全員号泣の大円団か!と、思いきや・・・

歓声と興奮はそこで終わらなかった。抱き合う少女達の後ろで突如流れ出す22/7の
ヒストリカルなドキュメントムービー。
昨年のクリスマスイブの、プロジェクトスタートの日。朗読劇の一場面。SHOWROOMでの配役決定のそれぞれの想い。そして、11名の22/7の存在意義。全てがフラッシュバックする映像の最後に、「デビューシングルに11名全員参加の楽曲収録決定!」と発表があり、興奮は最高潮に。

ここで初めて、配役が無く素顔も未公開だった3人が、サプライズでステージ上に呼び込まれた。
涼花萌。  高辻麗。  武田愛奈。
オーデイションで選ばれながらも配役の無かった3人が、8人の仲間と本当の意味で
同じステージに立った瞬間。泣きじゃくり抱きしめあった11名の少女達の、現時点での
答えがそこにあった。

9月20日  22/7 デビューシングル「僕は存在していなかった」リリース。そして、アニメ化決定。まだまだ続く新しい形のデジタル声優アイドルの物語。
2017年7月22日は、その序章に過ぎない。11名の少女達の涙に濡れた笑顔は、
輝き始めたばかりなのだ。

「以上、22/7 でした。ありがとうございました!」

夏の黄昏に拍手と歓声が交差する。最後に声を揃えて挨拶をした11名。
この日・・・いや、少女達の人生で一番輝いた感謝の言葉だったに違いない。

(Photo/斎藤大嗣) (TEXT/国広俊樹)
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