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22/7 定期公演 “ナナニジライブ” #11 レポート
毎月一度のナナニジライブもついに11回目。急速に成長していったライブのパフォーマンスも、最近では安定感があって、ダンスの精度や細かい表情などが洗練されてきている。2020年1月からは、念願であり待望のTVアニメもスタートするということで、この日のオープニングナンバーは、彼女たちの始まりの歌でもある「僕は存在していなかった」だった。実はこのナナニジライブでは初めて歌うのだが、もしかしたらTVアニメに繋がる何かが込められているのかもしれない。続く「理解者」も7人(花川芽衣は休養中のため)で力強く披露する。

そして最初のMCでひと言ずつ自己紹介をしていく。今回は宮瀬玲奈が「髪を切りました!」と報告していた。そして倉岡水巴が「2020年2月26日に5thシングル『ムズイ』(TVアニメオープニングテーマ。エンディングテーマ「空のエメラルド」も収録)が発売されることが決定しました!」とあらためて報告をすると、再びライブへ。
爽やかな「叫ぶしかない青春」を歌うと、最新シングルから「とんぼの気持ち」。最初のフォーメーションからどよめく、ダンスが特徴的な曲だが、この定期公演でもどんどん育ってきている。曲中、それぞれが全身を使って感情を爆発させるようなところがあるが、見ている側も心を揺さぶられる。

ロングMCでは、最近の22/7の近況報告を。海外の活動も増えてきているらしく、天城サリーがジャカルタに行った話では、海外の人も22/7を知ってくれているらしく、メンバーの話をするととても盛り上がってくれたと話していた(なお、『CREATORS SUPER FEST 2019 JAKARTA』ドキュメント映像はYoutubeで公開中)。さらに北京で『リスアニ!LIVE BEIJING』『BICAF 2019』へ参加してきたという話では、MCで中国語を話したという流れから天城サリーが中国語で「盛り上がってますか?」と聞くと、一人だけ中国語で返答。これはメンバーも予想外だったらしく、驚いてテンションが上がっていた。さらに高辻麗は、演じている東条悠希が「ボクっ娘」だというトークをしたら司会者やファンの方が盛り上がってくれて、まさかの「ボクっ娘」が万国共通だったというニュースを報告。そして海乃るりの北京ダックが美味しかったという話から、なごみん(西條和)が北京の料理をしっかり食べていたということまで話が広がり、「あれ? なごみんがいない!」といういつもの流れからソロステージへ。
西條和のソロステージは、ひと言で言うとアーティスティックだった。すこっぷの「アイロニ」(※まじ娘のカヴァーバージョン)を流して、ダンスをすると、後ろのスクリーンには日常の景色を切り取ったスナップ写真が映し出されていく。真っ白な衣装に裸足の西條だったが、その衣装でクルッと回るたびに、ふわっとシルエットが広がり、それがまるでクラゲのように神秘的だった。景色は工場地帯やフェンスなど、神秘的とは逆の無機質なものが多かったが、そのコントラストがまた素晴らしかった。
ステージが終わると、倉岡と涼花萌がすでに大号泣。「頑張った! 直前まで震えてはったのによう踊ってくれた」と感激していた。そしてメンバーから、スクリーンに写していた写真の、本人が写っているもの以外は西條自身が撮ったもので、ダンスの振りも考え、衣装も自分で作ったものだという舞台の裏側のことが語られると、このソロステージをとても大切に作り上げてくれたことが伝わってきて、また感動させられてしまった。
「独特の感性を持ったなごみんには、こんなきれいな世界を見ていたんだなと思って感動した」と天城も語っていたが、あまり多くを語らない西條の持っている世界観に触れられたようなソロステージだった。

西條が再登場すると、メンバーが彼女のもとに集まる。観客からも温かい拍手が送られていたのは素敵な光景だった。彼女の口から次回の定期公演の日程のお知らせをすると、帆風千春が「最後の公演になるんですけど、これまで定期公演だけではなく、いろんなことを経験し積み上げてきた集大成のライブを見せられたらと思っています」と決意を語っていた。
ライブ最後のブロックは、ソロステージを終えてホッとしていたであろう西條がステージにポツンと残るフォーメーションで始まる「何もしてあげられない」から。そして「韋駄天娘」で一気に盛り上がり、その勢いと熱をそのまま受けて「未来があるから」で締めくくる。この3曲は、キレも表現力ももはや安心感すら感じるパフォーマンスで、頼もしかった。
アンコールでは、こちらもライブで育ってきている「Rain of lies」を歌唱。この曲の盛り上がりを見ていると、今後もライブで欠かせない曲になっていきそうな予感がする。

最後のMCでは、1月からスタートするTVアニメを記念したイベントの実施されることと、結成日12月24日に『Birthday Event 2019』が開催されることを伝える。しかも『Birthday Event 2019』では、秋元康氏が書き下ろしの朗読劇も行われるとのことなので、楽しみだ。

「今日は温かく見守ってくださってありがとうございました。たぶん一生分の勇気を使い果たしたと思います。これからも頑張りますのでよろしくお願いします」と最後に西條が伝え、ラストは「循環バス」。曲の途中、自由にできるところの振り付けでは、西條と目を合わせたり、抱きついたりしているメンバーの姿があったのが微笑ましかった。

次回定期公演ラストとなる『“ナナニジライブ” #12』は12月30日に開催される。



<SETLIST>

M1「僕は存在していなかった」
M2「理解者」
MC
M3「叫ぶしかない青春」
M4「とんぼの気持ち」
MC
<西條和 ソロステージ>
ダンス
MC
M5「何もしてあげられない」
MC
M6「韋駄天娘」
M7「未来があるから」

EN1「Rain of lies」
MC
EN2「循環バス」
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